DJIから発売されている、空撮用のホビードローンです。小型でさらに折りたたみ式、3軸ジンバルで安定した4K動画が撮影できる機種になります。
MAVIC AIRについてレビューしていきます。


ドローンとは


最近では、一般的に空を飛ぶクワッドコプター(4つのプロペラ機)の事を総称してドローンと呼ばれていますが、正確には無人航空機がドローンです。ヘリコプターであっても、ジェット機であっても、操縦士が乗ることが出来ず、遠隔操作や自立制御で飛行する航空機がドローンです。
ドローンタクシーの開発もされていますが、操縦する人が乗らず乗客のみを乗せるという意味で、人が乗っていてもドローンと呼ばれます。
一般向けのドローンは、明確な分け方ではありませんが、トイドローンホビードローンと分けられます。
トイドローンは小型で安価な主に室内で飛ばすタイプのドローンで、ホビードローンは空撮などの機能がよりアップしたホビードローンより大型で屋外で飛ばすドローンになります。さらに高画質な大型カメラを積んだ業務用ドローンもあり、1機数百万円となるものもあります。
明確な分け方では無いと書きましたが、航空法では機体重量が200グラム以上で制限がかかるので、それがひとつの目安となると思います。

ドローンの機能と重量


屋外で飛ばすドローンは、風の影響を受けます。軽ければ軽いほど、風に流されたり揺れたりします。
また、軽いということは、それだけ通信や制御のための電子回路やカメラなどの積載物も簡素な物になります。
逆に、ある程度の重さにならないと機能的に不足するということです。

では必要な機能とはなんでしょうか?

まず、カメラは最低限HD画質以上で30fpsは必要です。高画質を望むのであれば、4K画質がいいと思います。なめらかな動画は30fps以上です。15fpsではカクツキが目立ちます。
カメラに付随するモノとして、ジンバルの性能も重要です。ジンバルとは、カメラを水平に保つ働きがあります。ドローンは動くときに機体を傾けます。前進するためには前傾、右に水平移動するには右側に傾きます。ジンバル無しで機体にカメラが固定されていると、移動の度に撮影対象から視野がズレてしまいます。この動きのためには最低2軸のジンバルが必要になります。
さらにジンバルはこちらから視野を動かすことも出来るので、3軸あれば機体の向きを変えずに、横方向にカメラの向きを変える事(パン)が出来るようになります。なので、3軸ジンバル搭載機が理想的です。

通信機器の性能差は、そのまま最大通信機器距離になります。しかし、ドローンは目視内で飛行する事が航空法で定められています。小型機は小さいため、目視距離は短くなるので、それほど長距離である必要性はありません。
大型機の方が搭載されるバッテリーの容量は大きくなるので、飛行時間や飛行距離は長くなり、余裕のあるフライトができます。
つまり、ドローンの性能では大型機のほうが有利になります。
しかし、携行性には小型機のほうが有利になります。
現在、DJIからはPHANTOM、MAVIC PRO2、
MAVI PRO Zoom、MAVIC AIR、MAVIC SPARKが一般向けホビードローンとして発売されています。

実用的でかつ持ち運びしやすい物はMAVIC pro2かMAVIC airになります。大きさと飛行可能時間で自分に合ったものを選べばよいと思います。

(追記:mavic miniが3軸ジンバル搭載200g未満ドローンで発売されています。DJI mini 2では4K動画も撮影可能とのことで新しい選択肢になると思います)

MAVIC airのレビュー

私は、上記の検討からMAVIC airを購入しました。つまり、携行性を重視した選択です。っと、言う前提の元のレビューです。


携行性、サイズ感

これを重視して選んだので、この点には満足しています。本体は折りたたみ可能で、かなり小さいです。旅行に気軽に持っていけるサイズです。
送信機側も指でコントロールする部分のバーが取れるようになっていて、持ち運ぶ際の小型化に役立っています。

標準で、本体を収納できるしっかりとしたケースも付属しているので、移動時に本体が損傷する心配も少ないです。


予備バッテリー、充電器の持ち運びについては後で書きます。

飛ばすまでに必要なこと

あらかじめ、送信機にセットして使用するスマホのセットアップが必要になります。DJIのアプリケーションをインストールします。
折りたたみ式なので、飛行する前には折りたたみを解除してあげる必要があります。これには、ほとんど手間がかかりません。ジンバルカバーを外して、ドローン本体の電源を入れれば準備完了です。
(バッテリーはずしてある場合は、バッテリーをセットしてください。)
送信機にスマホをセットします。送信機と接続すれば準備完了です。

飛行時間と飛行距離

先にも説明した通り、大きさとバッテリー容量は比例するので、MAVIC AIRはMAVIC PROなどに比べると飛行時間は短めです。
とはいっても、最大飛行時間は20分あります。接続したスマホの画面でもバッテリーの残量が分かるため、突然バッテリー切れなどを起こすことはありません。
目視範囲内を飛ばすというのであれば、20分間は十分な時間です。

公式アプリでの編集

公式アプリDJI GO 4では、動画に自動で音声を挿入したり編集したりすることができます。PCが無くてもiPADやスマホでその場で編集できるため、空撮してホテルで編集してすぐにアップロードという使い方が可能となっています。
動画は撮影後の編集が大変で、ついつい撮りっぱなしになってしまいがちですが、手軽に編集できるという点は助かります。

公式アプリでの編集後の動画




航空法での規制

200g以上のドローンは航空法により規制されています。空港周囲や国の重要施設周辺以外にも、人口密集エリアでの飛行は規制されています。東京や大阪などの都市部では、屋外で飛行させることは困難です。最近規制が厳しく、公園や山でも管理者が禁止している場合があります。思い立って景色を撮りたいという用途にはなかなか厳しい時代になってきたと思います。しかし、事前に飛行可能かを確認したうえで旅先で使うという用途では十分に楽しめると思います。特に海上では、海岸線が規制されていなければ比較的飛ばしやすいのですが、海上は風が強いため200g未満のトイドローンでは心もとないと思います。


mavic airは十分な出力と安定性があるため、人口密集エリア外の自然環境での撮影では携行性を考えればベストバイであると思います。自宅の庭の撮影などの人口密集エリア内で撮影では200g未満のトイドローンを購入して遊ぶのがよいかと思います。